テコンドーitfとwtは何が違うんだろう...オリンピックはどっちのルール?...どっちが強い?
と疑問をお持ちの人へ
今回は
- テコンドーitfとwt違い
- itfの分裂
- テコンドーitfは強いのか
についてまとめました。
テコンドーはitf,wt,で分かれていることを知っている人は世の中にどれほどいるでしょうか...
itfを中心にそれぞれのルールや強さなどをまとめましたので是非最後までご覧ください!
テコンドーitfってそもそも何?
テコンドーの源流がitfです。
テコンドーはざっくりというと、空手を修練した崔泓熙氏が韓国の武芸であるテッキョンと混ぜて作ったものです。
1966年に、崔泓熙氏を総裁として発足した団体がitf :International Taekwon-Do Federation(国際テコンドー連盟)です。
実は、itf発足の前年に崔泓熙氏は韓国に本部を置く大韓テコンドー協会の会長でしたが、わずか一年で退陣してしまいました。
そんなこともあり、大韓テコンドーはのちの1973年に今のwtとなるwtfテコンドーを発足していきます。
テコンドーitfとwtは何が違う?
そんな設立背景により分立したテコンドーはitfとwtで別々の競技体系に分かれていきます。
全部説明すると長くなるので今回は組手を中心に説明しますね。
組手の共通ルール
- 下段(帯より下)への攻撃は禁止
- 背面や後頭部への攻撃は禁止
- 蹴りの種類や当てる場所によってポイントが違う
下段への攻撃禁止は有名ですね!
攻撃時のポイント判定はいitfとwtで違いますが、難しい技の方が高いポイントというのは一緒です。
テコンドーitfのルール
- パンチは直線系の軌道のみ認められ、2連打までOK(ただし打ち抜くのはNG)
- 顔にパンチを当てるのもOK
- 2分2ラウンド
- 一応原則としてライトコンタクト
- 防具は手足につけるグローブのみ
注目していただきたい違いがパンチについてです。
2連打できるのでワンツーが打てますし、ジャンプして打つと1発が2点分という扱いになります。
顔を殴っていいので、至近距離での攻防は全く別物になりますよ!
また、全力で相手に突撃するようなスーパーマンパンチが割と皆さん標準装備だったりします。
また、ライトコンタクトを謳っていますが、ぶっちゃけ皆さんフルコンタクトみたいにガチでやってます(笑)
ライトコンタクトの”ライト”は軽いという意味のLightではなく、正しいという意味のRightです。
つまり、正確に当てることが重要視されていて、威力は強かろうが弱かろうがどちらでもいいといった感じですね。
さらに、実情としてはKOしてしまい反則負けというのはほぼありません。
一度試合を中断して再開するか、相手の棄権、そこまでのポイントで判断といった形になります。
テコンドーwtのルール
- 2分3ラウンド
- 突きは中段のみで連打禁止
- フルコンタクト
- 防具は手足、胴、頭に着用
itfとは違いパンチの制限がすごく大きいため、至近距離での攻防が全く違います。
itfならお互いにパンチを出し合う場面でもwtでは足を挙げて相手の頭部を狙うのはこのためですね。
また、itfのように飛びかかるスーパーマンパンチもありません。
防具は胴や頭にも着用しており、最近はセンサー付きのものも多いため、より正確にポイントを採点されます。
itfとは違い、KOを正式に認めているのもポイントですよ!
その他の違い
- 技の名称の違い
- 型の動きや名称が全く違う
- 道着が違う
- wtはオリンピックで採用されている
こんなところでしょうか。
特に型は全くの別物なので、違う競技として見ていいんじゃないかと個人的には思います。
テコンドーitfも団体が複数ある
テコンドーitfの分裂状況
テコンドーはitfとwtだけでなく、itf単体でも分裂しており、世界中でいろんな団体があります。
現在、少なくとも日本には以下の団体が存在しますよ。
- 日本国際テコンドー協会(ITF-JAPAN) (チャン・ウン派)
- (社)日本ITFテコンドー協会(トラン派)
- 国際テコンドー連盟日本協会 (チェ・ジュンファ派)
ちなみに、日本にはほかにも、JTFというitfテコンドーと極真空手とミックスした新しいフルコンタクトテコンドーも存在します。
テコンドーitf分裂原因
2002年に総裁だった崔泓熙氏が亡くなった後、総裁の実子、高弟らが争って3つの団体に分裂しました。
争いの原因は、権力と金という悲しい実情です。
20年ほどたった今でもこの問題は解決しておらず、むしろどんどん分裂して縮小していっているのが現実です。
おまけに、同じ団体の中でしか試合などができず、大会などのイベントも団体ごとに行われていますよ。
テコンドーitfは強いの?キックボクシングに勝てる?
一般人よりかは強くなれるのではないかなというのが個人的な意見です。
キックボクシングとitfの両方経験した筆者から言わせると、二つは別物の競技だなあと思うわけです。
- パンチの制限の有無
- 下段の制限の有無
- 膝蹴りの有無
- リングとコートの違い
- 普段の間合いの違い
上記の違いはかなり大きく、テコンドーだけやっていた人がキックボクシングをいきなりやってもそりゃ勝てないよなあと...
個人的にはバトミントン選手がテニスをやるようなもんです(笑)
テコンドーならコートの外に出て逃げたり、下段やフックなどを警戒しなくてよかったりするのですが、キックだとそうはいきません。
特にやっていたテコンドーがwtならワンツーパンチもあまり上手に打てないのではないでしょうか?
キックの選手が見慣れない横蹴りやフットワークが全く通じないわけではないのですが、やはりそれだけでは通用しません。
逆に、キックのスタイルでテコンドーの組手をやろうとするとこちらの攻撃が当たらずに負けると思います。
それぞれの競技に合った構やスタイル、戦法なんかがあるわけですね。
じゃあ、喧嘩なら?とか言い出すともうキリが無いんですけど、
- 1対1で
- 素手
- 何もない場所
こんな条件だったらとりあえず、ルールの制約が少ないのになれているキックボクシングかなあと...
テコンドー側が目突きや関節技など、たまに型でやる動きをやるかもしれないですし、何とも言えないですが...
テコンドーitfとwtの違いって何?強さも違うの?ルールの違いも解説:まとめ
- テコンドーの創始者が作ったのがitf
- 創始者の死後、itf単体でも分裂してしまっている
- 一般人よりは強くなれるが、キックボクシングの試合では不利
今回はテコンドーitfについてでした。
テコンドーについて書くと関係者が見ることもあるので避けていたのですが、離れてからほとぼりが冷めた頃合いだと思ったので書きました。
皆さんはテコンドーをやったことがありますか?
強い弱いという話は抜きにして、競技単体で見るとなかなか面白いですよ!
最後まで閲覧いただきありがとうございました。
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